日本とカナダ保育園の違い
明けましておめでとうございます。
今年のお正月は日本でゆっくり過ごしました。 短い時間だったのですが姪っ子たちの保育園を見学させてもらう機会があり、日本の保育園とカナダでの違いを見ることができました。 保育を見るというより施設を見せてもらったのですが、部屋に畳があったりと施設のみを取っても日本とカナダでは大きな違いがたくさんありました。箇条書きですが、私が気づいた違う点…
施設
日本は保育園専用の建物に園庭がついており、いくつも部屋があり年齢ごとにわかれている。
カナダは日本と同じようなつくりの所もあるが、多くが教会や学校の一部、建物の一部にある。0〜5歳児まで通して通うことが出来るところもあるが、1歳半から2歳児のみのところや3〜5歳児のみのところが多い。縦割り保育の所がほとんどで3〜5歳児というように異年齢が1つの部屋で過ごす。
子供: 保育士の割合
【日本】0歳(3:1)1〜2歳(6:1)3歳(20:1)4〜5歳(30:1)
【カナダ】1〜2歳(4:1)3〜5歳(8:1)
3、4、5歳児に対する保育士の数が日本の方が圧倒的に少ない。
保育について
日本は設定保育なので、先生のプランしたことをみんなで一斉にする。基本的には部屋におもちゃがない。おもちゃ、絵本が出ている時間、アートをする時間など満遍なく体験する。
カナダは自由保育なのでおもちゃは入れ替えたりはあるが基本的にずっと部屋にある。本を読むライブラリーエリア、Science・Mathエリア、アートエリア、ブロックエリア、ままごとエリアなどエリアごとに分かれており子供は好きなところで時間を過ごす。
書類物
日本は日案・週案・月案と細かく計画が練られていて、子供たち個々の成長を大切にしている印象。
カナダは先生たち共有の連絡事項を書くノートが1冊だけある所が多く、その他の書物はほとんど無い。個人の連絡帳などやドキュメンテーションパネル(子供の活動を写真とコメント付きで壁に飾るもの)を作成する園もあるが、基本的にはサークルタイムなど勉強の時間のプランを先生個人がわかるように書く程度で特に提出したりすることは無い。個々の成長をチェックリストなどで渡す園もあるが、無いところも多い。
給食
日本は給食室がきちんとあり、栄養士の考えたバランスの取れた食事を提供している。
カナダは子供が過ごす部屋の中にキッチンが付いており、子供を見ながら保育士が食事を準備するところが多い。ピーナッツアレルギー対策として、ナッツ全般を禁止している所がほとんど。ランチやスナックを持参する園や希望でランチを園で提供するところもある。
制服
日本は年中・年長になると制服や専用の体操着があったりと園での服装が決まっているところが多い。
カナダは制服が無く(ある所があると聞いたことがあるのですが私は今まで見たことがありません)、どんな髪型・服装でもOK。これは保育士にも言えることで、動きに支障をきたす服装でなければ何でもOK。
登園
日本は登園時間が決まっていて、バスの送迎がある。
カナダは特に登園時間が決まっていない。12歳頃まで一人で子供が過ごすことが無いので(州によっては12歳まで子供をひとりにすることを禁止している)、保育園や幼稚園だけでなく小学校も送迎は必ず両親など大人がする。
保育料
日本は国や市町村の手当が手厚い。
カナダは”大学の学費よりも高い保育料”と問題になっているほど親の負担が大きい。乳児の日本の保育料は1ヶ月大体2〜3万円に対して、カナダは13〜14万円(ケベック州は1万5千円くらいとカナダ国内で1番安いがトロントやバンクーバーの都市部になるとこのくらい)はするので国や州の補助がまだまだ足りていないのが現状。
免許
日本は幼稚園教諭と保育士と免許が分かれている。
カナダは免許が1〜2歳児・3〜5歳児・障がい児用と分けられている。年齢で免許が分かれているだけなので保育園・幼稚園関係なく、どちらでも働くことが出来る。
如何でしたか?保育士と子供の割合や保育の仕方など、同じ保育園でも国が変わると大きく違っていますね。一日現場を体験させてもらえると、もっと深く知ることが出来たと思うので、次回はボランティアをさせてもらってもっと日本の良い面をカナダに持ち帰りたいです。 日本の保育士さんにも、カナダの保育園を見学してもらい、良い面を取り入れてもらいたいです!